アルバイトやパートでも経歴詐称はバレる?注意点を解説
アルバイトやパートでも経歴詐称はバレる?注意点を解説

アルバイトやパートでも経歴詐称はバレる?注意点を解説

アルバイトの面接を控えている方の中には、「少しでも自分を良く見せたい」「経歴の空白期間が不利になるかもしれない」といった不安を感じる方も多いのではないでしょうか。その結果、「ちょっとくらいならバレないだろう」と、軽い気持ちで履歴書に事実と異なる内容を書いてしまうケースは少なくありません。

しかし、その軽い気持ちの嘘が、予想以上に大きな問題に発展する可能性があります。採用担当者は、さまざまな方法で応募者の経歴を確認しており、経歴詐称は発覚しやすいのが実情です

この記事では、アルバイトにおける経歴詐称がなぜ発覚するのか、その具体的な原因から、発覚した場合のリスク、そして不利に思える経歴を正直に、かつ魅力的に伝えるための対策までを網羅的に解説します。この記事を最後まで読めば、経歴詐称のリスクを正しく理解し、自信を持って正直な履歴書を作成できるようになるでしょう。

経歴詐称が発覚する5つの原因

「アルバイトだから、そこまで厳しくチェックされないだろう」と考えるのは危険かもしれません。企業は、応募者が信頼できる人物かを見極めるため、複数の視点から情報を確認しています。ここでは、経歴詐称が発覚する代表的な5つのパターンを見ていきましょう。

原因1:提出書類でバレる(雇用保険・源泉徴収票)

経歴詐称が発覚する最も一般的な原因が、入社手続きで提出する公的な書類です。特に重要なのが「雇用保険」に関する書類といえるでしょう

アルバイトであっても、以下の条件を満たす場合は雇用保険への加入が法律で義務付けられています。週の所定労働時間が20時間以上であること31日以上の雇用見込みがあることが主な条件です。採用が決まると、企業は手続きのために「雇用保険被保険者証」の提出を求めます。この書類には、前職の会社名や資格取得年月日が記載されているため、履歴書の内容と照合すれば、職歴の嘘はすぐに発覚してしまいます

また、年末調整の際に前職の「源泉徴収票」の提出を求められることもあります。こちらにも勤務先の情報が記載されているため、発覚の原因となり得ます。

原因2:面接での深掘り質問でバレる

面接官は、履歴書に書かれた内容が事実かどうかを確認するため、意図的に話を深掘りすることがあります。これは、応募者の経験やスキルの具体性を確かめるためです

例えば、以下のような質問が考えられます。

面接での深掘り質問例
  • そのお仕事で最も大変だったことは何ですか。また、それをどのように乗り越えましたか
  • 具体的な成功体験について、どのような工夫をしたかを含めて教えてください
  • チームで働いた経験について、あなたの役割や貢献したことを教えてください

これらの「深掘り質問」に対して、実際の経験がなければ、具体的で一貫性のある回答をすることは難しいでしょう。話に詰まったり、内容に矛盾が生じたりすることで、面接官に不信感を与えてしまう可能性があります。

原因3:SNSの投稿からバレる

近年、採用選考の過程で応募者のSNSを参考にする企業が増えています。実際、採用担当者の約40%がSNSをチェックしているという調査結果もあります。そのため、何気ない日常の投稿が、経歴詐称の発覚につながるケースも少なくありません。

例えば、履歴書に「レストランで勤務」と記載した期間に、実際は海外旅行を楽しんでいる写真を投稿していたら、どうでしょうか。また、「PCスキル上級」とアピールしているにもかかわらず、SNS上ではPCに関する知識が乏しい発言をしていれば、その矛盾はすぐに明らかになります。

「非公開アカウント(鍵垢)だから大丈夫」と考える方もいるかもしれません。しかし、共通の友人や知人を介して情報が漏れたり、投稿のスクリーンショットが出回ったりする可能性はゼロではないでしょう。このように、SNSはあなたのプライベートな側面を映し出すため、履歴書の内容との食い違いが発覚しやすい媒体といえます。

原因4:意外と多い「人づて」でバレる

「世間は意外と狭い」という言葉があるように、予期せぬ人的なつながりから経歴の嘘が明らかになることもあります。これは、企業が意図的に調査するのではなく、偶然発覚するケースがほとんどです

具体的な例をいくつか挙げてみましょう。

人づてでバレる具体例
  • 新しく入ったアルバイト先に、以前の職場の同僚が偶然働いていたケース
  • 応募先の店長が、あなたが辞めたお店の店長と知り合いだったケース
  • 共通の友人が、あなたの経歴について採用担当者と話す機会があったケース

特に地域密着型の店舗や、特定の業界では、人と人とのつながりが強い傾向にあります。飲食業界や小売業界では、店長同士の横のつながりが強く、情報交換が活発に行われていることが多いのです。このような偶然の出会いによって、あなたが伝えていなかった事実や、偽っていた情報が発覚してしまうことは十分に考えられるでしょう。

原因5:入社後のスキルチェックでバレる

経歴詐称の中でも、特に発覚しやすいのがスキルや経験に関する嘘です。なぜなら、実際の業務を通じて、あなたの能力は自然と明らかになるからです

例えば、「飲食店でのホール経験3年」と記載して採用されたとします。しかし、いざ働き始めると、注文の取り方やテーブルの片付け方が分からなかったり、お客様への対応がぎこちなかったりすれば、経験者ではないことがすぐに分かってしまいます。同様に、「PCスキル上級」と偽っても、簡単なデータ入力や関数の作成に手間取れば、周囲に疑問を抱かれるでしょう。

このように、申告したスキルと実際の能力に大きなギャップがあれば、それは最も分かりやすい「証拠」となります。嘘をついて採用されたとしても、常に能力不足を隠しながら働くことは、大きな精神的負担につながるといえるでしょう。

経歴詐称がもたらす4つのリスク

経歴詐称が発覚した場合、応募者にはどのような不利益が生じるのでしょうか。軽い気持ちでついた嘘が、想像以上に深刻な事態を招くこともあります。ここでは、経歴詐称がもたらす代表的な4つのリスクについて、具体的に解説します。

リスク1:信頼を失い、気まずい思いをする

経歴詐称が発覚した際、まず失うものは職場からの「信頼」です。たとえ解雇といった厳しい処分に至らなかったとしても、「嘘をついて入社した人」というレッテルが貼られてしまう可能性があります

一度失った信頼を取り戻すことは容易ではありません。上司や同僚から重要な仕事を任せてもらえなくなったり、コミュニケーションがぎこちなくなったりするなど、職場での居心地が悪くなることが考えられます。実際、経歴詐称が発覚した従業員の約70%が、1年以内に自主退職しているという調査結果もあります。このような精神的なストレスから、結局は自ら退職を選ばざるを得ない状況に追い込まれるケースも少なくないでしょう。

リスク2:採用が取り消される(内定取り消し)

内定後から入社日までの間に経歴詐称が発覚した場合、採用が取り消される可能性があります。一般的に、企業からの内定通知は「解約権留保付労働契約」が成立した状態と解釈されます。これは、問題がなければ正式に雇用する、という条件付きの契約です

多くの企業では、内定承諾書や入社誓約書に「提出書類の記載事項に虚偽が判明した場合は、内定を取り消すことがある」という趣旨の条項を設けています。履歴書の内容は採用を決定する上での重要な判断材料です。そのため、その内容に重大な嘘があれば、採用の前提が崩れたと判断され、内定取り消しの正当な理由となる可能性が高いといえるでしょう

リスク3:最悪の場合、クビになる(懲戒解雇)

入社後に経歴詐称が発覚した場合は、さらに深刻な事態に発展する可能性があります。多くの企業の就業規則には、懲戒処分に関する規定があり、「重要な経歴を詐称して雇用されたとき」は懲戒事由の一つとして定められていることが一般的です

懲戒処分の中でも最も重いものが「懲戒解雇」です。もちろん、どんな些細な嘘でも解雇が認められるわけではありません。過去の裁判例を見ると、解雇が有効と判断されるのは、その嘘が「真実を知っていれば採用しなかったであろう、重大な経歴詐称」にあたる場合に限られる傾向があります。

具体的には、必要な資格を偽った場合職務経験を大幅に偽った場合犯罪歴を隠した場合などが該当します。しかし、採用の決め手となるような経験や資格を偽っていた場合、懲戒解雇という最も重い処分を受けるリスクは十分にあるのです

リスク4:損害賠償を請求されるケースも

これは極めて稀なケースですが、経歴詐称によって企業が具体的な金銭的損害を被った場合、その費用を請求される可能性もゼロではありません

企業は一人の人材を採用するために、求人広告費や採用担当者の人件費など、多大なコストをかけています。業界によって異なりますが、アルバイト一人の採用にかかるコストは平均で5万円から10万円程度といわれています。もし、業務に必須の資格を保有していると偽って入社し、その結果として会社に損害を与えた場合などは、その損害額について賠償を求められることも考えられます。

実際に、調理師免許を偽って飲食店に採用され、食中毒事故を起こしたケースで損害賠償請求が認められた判例もあります。軽い気持ちの嘘が、このような深刻な法的トラブルに発展するリスクもはらんでいるのです。

不利な経歴を正直に、かつ魅力的に伝える方法

経歴詐称のリスクを理解した上で、次に重要になるのが「では、どのように伝えれば良いのか」という点です。不利に思える経歴も、伝え方一つであなたの誠実さや意欲をアピールする材料に変わる可能性があります。ここでは、具体的なケース別に、正直かつ魅力的に伝える方法を見ていきましょう。

ケース1:「空白期間」がある場合

履歴書に空白期間があると、採用担当者にマイナスの印象を与えるのではないかと不安になるかもしれません。しかし、その期間を架空の職歴で埋めるのは避けましょう。大切なのは、その期間に何をしていたかを正直に、そして前向きに伝えることです

  • 資格取得を目指していた場合

「〇〇の資格取得のため、半年間勉強に専念しておりました」と伝えることができます。目標達成に向けて計画的に努力できることをアピールしましょう。

  • 自己分析や目標設定をしていた場合

「自身のキャリアを見つめ直し、本当にやりたい事を探す期間としておりました」と説明できます。その結果、応募企業のどの点に惹かれたのかを具体的に伝えることで、説得力が増すでしょう。


たとえ特別な活動をしていなかったとしても、誠実にその事実を伝える姿勢が、信頼につながることもあります。

ケース2:「短期離職」を繰り返した場合

短期離職の経歴は、「長続きしないのでは」という懸念を抱かれやすいかもしれません。しかし、ここでも正直に事実を認めた上で、その経験から得た学びを伝えることが重要です

短期離職をポジティブに伝えるには、以下のような視点があります。

  • 学んだスキルを強調する場合

「短期間ではございましたが、前職では接客の基本を学びました」と説明できます。この経験を活かし、応募企業でどのように貢献したいかを具体的に述べましょう。

  • 適応力をアピールする場合

「複数の職場を経験したことで、多様な環境に素早く適応する力が身につきました」と伝えることができます。

反省点と、それを次にどう活かすかという未来志向の姿勢を示すことで、採用担当者に前向きな印象を与えることができるでしょう。

ケース3:「中退」した場合

大学や専門学校の中退は、経歴として書きにくいと感じるかもしれません。しかし、これも隠すことなく「〇〇大学 中途退学」と正直に記載するのが基本です。その上で、ネガティブな印象を払拭するため、前向きな理由を添えることをおすすめします。

  • 新たな目標が見つかった場合

「大学在学中に〇〇という分野に強い関心を持ちました」と説明できます。より早く実務経験を積みたいという意欲を伝えることで、ポジティブな印象を与えられるでしょう。

  • 経済的な事情の場合

「経済的な事情により学業の継続は断念いたしました」と正直に伝えた上で、「一日も早く社会に出て自立し、貢献したいという意欲は人一倍強く持っております」と前向きな姿勢を示しましょう。

中退という事実だけでなく、そこから仕事への意欲につなげることで、あなたの誠実さが伝わるはずです。

これって書くべき?アルバイト歴の判断基準

すべてのアルバイト経験を履歴書に書く必要はありません。むしろ、情報を整理し、アピールにつながる経験を選択することが大切です。ここでは、どのようなアルバイト歴を「書くべきか」「書かなくてもよいか」の判断基準を解説します。

【書くべき】アルバイト歴

書くべきアルバイト歴
  • 応募先の仕事に活かせる経験
  • 長期間(1年以上)続けた経験
  • アピールできる職歴が他にない場合

応募先の仕事に活かせる経験は必ず記載しましょう。例えば、カフェの求人に応募する際に、過去の飲食店での接客経験があれば、それは強力なアピールポイントになります。長期間続けた経験も重要です。一つの仕事を1年以上続けた経験は、あなたの継続力や責任感の強さを示す良い材料となるでしょう

アピールできる職歴が他にない場合も、アルバイト経験は貴重な職務経歴です。学生の方や、正社員経験がないフリーターの方にとって、アルバイト経験は仕事への意欲を示す重要な要素となります。積極的に記載して、仕事への意欲を示しましょう。

【書かなくてもOK】なアルバイト歴

書かなくてもOKなアルバイト歴
  • 1〜2ヶ月程度の短期・単発バイト
  • 応募先の仕事と全く関連性のないバイト

1〜2ヶ月程度の短期・単発バイトは、職歴が多くなりすぎる場合は省略しても問題ないことが多いです。応募先の仕事と全く関連性のないバイトも、アピールにつながらないと判断した場合は、無理に記載する必要はないでしょう。

ただし、書かないことで経歴に不自然な空白期間が生まれる場合は、正直に説明するのが無難です。アルバイト歴を省略した結果、数ヶ月以上の空白期間ができてしまうと、面接でその期間について質問される可能性があります。その際は、正直に「〇〇のアルバイトをしていました」と答えられるように準備しておきましょう。

まとめ

この記事では、アルバイトの経歴詐称が発覚する原因から、そのリスク、そして正直な経歴の伝え方までを解説してきました。

軽い気持ちでついてしまった嘘が、雇用保険の手続きや面接での質問、さらにはSNSなど、思いもよらないところから発覚する可能性があります。そして、一度発覚すれば、信頼の失墜や内定取り消し、最悪の場合は解雇といった大きなリスクを伴います。

不利に思える経歴も、あなたの伝え方次第で、誠実さや前向きな姿勢をアピールする絶好の機会に変わります。採用担当者が見ているのは、華やかな経歴だけではありません。あなたがどれだけ真摯に仕事と向き合おうとしているか、その人柄や誠実さも重要な評価ポイントなのです。

自信を持って、正直なあなたでアルバイト探しに臨みましょう。その誠実な姿勢こそが、信頼を勝ち取るための一番の近道となるはずです。

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