身辺調査とは?調査のプロが詳しく解説
身辺調査とは?調査のプロが詳しく解説

身辺調査とは?調査のプロが詳しく解説

採用候補者の履歴書が事実かどうか、面接だけで見抜くのは難しいものです。経歴詐称や反社会的勢力との関係が入社後に発覚すれば、企業の信用は大きく損なわれます

こうしたリスクを抑える手段が身辺調査です。本記事では、人事担当者が遵守すべき法律や調査範囲を整理し、安全かつ効率的に候補者の信頼性を確認する方法を段階的に解説します。

身辺調査の意味と目的

企業が行う「身辺調査」とは、候補者の学歴・職歴・人柄・反社会的勢力との関係などを多角的に確認し、採用リスクを最小化する取り組みです。

背景には、採用後に経歴詐称が判明するケースが増えている現状があります。調査会社のレポートによれば、経営者の約8割が経歴詐称に遭遇した経験があると回答しています。採用ミスマッチによる早期離職や社内外トラブルを未然に防ぐことが、身辺調査の第一目的といえるでしょう。

採用時における「身辺調査」とは何をする?

  • 学歴・職歴・資格の裏付け取得(卒業証明書・在籍証明書の確認)
  • 第三者ヒアリング(前職上司・同僚への聞き取り)
  • 公的・公開情報の検索(裁判記録、新聞記事、SNS投稿)

これらを組み合わせ、候補者が申告した情報と外部情報の齟齬を洗い出します。特に中途採用では、実務経験と実績の真偽が事業成長に直結するため、調査の重要度が高いと考えられます。

身辺調査とリファレンスチェックの違い

項目 身辺調査 リファレンスチェック
目的 リスクの洗い出し パフォーマンスの裏付け
調査方法 公開情報検索・データベース照会・聞き込み 候補者指定の推薦者へインタビュー
同意 本人同意が原則だが非公開調査も存在 本人同意が必須
得られる情報 ネガティブ要素が中心 ポジティブ要素も取得

リファレンスチェックは「第三者評価を取得するプロセス」であり、職務適性や人柄の強みを把握できます。一方、身辺調査はより広範囲のネガティブリスク確認を目的とします。両者を併用することで、採用判断の精度が高まるでしょう

企業が身辺調査を行う目的(採用で確認したいこと)

身辺調査の主な目的
  • 経歴詐称の防止:学歴・職歴の虚偽申告を排除する
  • 法的リスクの回避:犯罪歴や反社会的勢力との関係を確認する
  • 社内適応の見極め:職場トラブルやハラスメント歴を把握する
  • 機密情報漏洩リスクの抑制:情報管理意識やSNSでの発信傾向を確認する

以上の目的から、身辺調査は「採用後の損失を最小限に抑える保険」と位置付けられます。特に重要ポジションの採用では、調査範囲を広げることで投資回収率を高められる可能性があります

身辺調査で調べられる主な項目

身辺調査では、候補者が申告した内容の真偽だけでなく、採用リスクとなり得る行動歴まで確認します。ただし個人情報保護法に抵触しない範囲で、業務に関連する情報に絞ることが原則です。以下では代表的な三項目を取り上げ、調査手段と取得時の注意点を整理します。

項目 主な調査手段 取得難易度 想定リスク
学歴・職歴・資格 卒業証明書・在籍証明書、資格証の現物確認 経歴詐称による早期離職
犯罪歴・反社関係 公判記録検索、反社データベース照会 コンプライアンス違反・取引停止
インターネット・SNS情報 検索エンジン、SNSハンドル特定 低〜中 炎上・機密漏洩・風評被害

学歴・職歴・資格の真偽確認

まず学歴・職歴の裏付けは基本中の基本です。卒業証明書在籍証明書を提出させ、学部名や在籍期間が履歴書と一致しているか確認します。

前職企業へ直接連絡する場合は、本人同意を必ず取得したうえで担当部署に限定的な情報を問い合わせましょう。資格は資格証原本の写真資格番号照会で真偽を判定できます。IT・医療・建設など資格が職務要件となる業種では、虚偽申告が発覚すると行政処分の対象となる場合があるため、必ず一次情報で検証することをおすすめします

チェックポイント
  • 最終学歴や在籍期間に不自然な空白はないか
  • 資格名と取得年月が一致しているか
  • 在籍証明書に職務内容の相違がないか

取得した資料は採用後も個人情報管理規程に沿って保管し、目的外利用を避けることが求められます。

犯罪歴・反社会的勢力との関係チェック

日本では前科情報が公開されていないため、新聞記事や裁判記録など公開情報の検索が主な手段になります。暴力団排除条例に対応した反社チェック専門データベースでは、氏名や生年月日で過去の摘発歴や関係者リストとの照合が可能です。

警察庁OBが監修したデータベースを活用するサービスもあり、一定の信頼性が期待できます。

確認したい事項
  • 過去に刑事事件で実名報道された事実がないか
  • 暴力団関係者名簿との一致がないか
  • SNSで反社関係者と交友を示す投稿がないか

注意点として、要配慮個人情報を含む可能性が高いため、照会は本人同意を得たうえで専門機関へ委託する方法が安全です。企業が独自に深掘りし過ぎると、差別的取り扱いと見なされるリスクがあります

インターネット・SNS上の情報確認

候補者の氏名やメールアドレスを検索エンジンに入力し、過去のメディア露出・ブログ投稿・業界寄稿などをリスト化します。SNSはTwitter(現X)、Facebook、Instagram、LinkedInが主要な確認先です。ハンドルネームから本人特定が困難な場合は、プロフィール写真や職歴、交友関係など複数の手掛かりを突き合わせましょう。

チェックすべき投稿例
  • 差別的、過激な発言や炎上歴
  • 機密情報や顧客情報の漏洩行為
  • 違法・反社会的行動を示唆する写真や動画

SNSチェックは公開設定の範囲でのみ閲覧し、スクリーンショット保存時は目的を明示して本人にも開示できる体制を整えるとトラブルを防げます。投稿内容に問題が見つかった場合でも、採用可否を判断する際は職務関連性合理性を慎重に検討することが重要です

身辺調査を行う際の注意点(違法とならないために)

身辺調査は候補者の信頼性確認に有効ですが、実施手順を誤ると個人情報保護法違反就職差別の批判を招きかねません。ここでは、法的リスクを避けるために押さえておきたい二つの視点を整理します。

チェック項目 遵守すべき法令・指針 具体的対応策
本人同意 個人情報保護法 書面または電子同意を取得
差別的調査の回避 厚生労働省「公正な採用選考の基本」 調査項目を職務関連情報に限定

調査は本人の同意を得て行う重要性

採用候補者の個人データを第三者へ照会する場合、企業は事前に利用目的を説明し書面で同意を得ることが必須です。学歴証明書の提出やリファレンス先への連絡も、同意書で包括的に許可を得ると手続きが簡潔になります。

「犯罪歴」「健康状態」のように差別のおそれがある情報は要配慮個人情報とされ、明示的同意がなければ取得できません。同意書には調査範囲と利用目的を具体的に記載しましょう。

候補者が同意を撤回した場合、調査を直ちに停止し、収集済みデータを削除する手順を社内規程で定めておくと安心です。

同意書テンプレートに含めたい項目
  • 調査目的と範囲
  • 調査委託先の名称
  • 取得する情報の種類
  • 保存期間と管理責任者
  • 同意撤回手続き
  • 問い合わせ窓口

プライバシー侵害や差別に繋がる調査への注意

厚生労働省は採用選考で配慮すべき事項を示し、本籍・家族構成・思想信条など職務と無関係な情報取得を禁じています。調査項目を設計する際は、次の基準を設けると安全です。

  • 反社チェックや資格真偽の確認は職務関連性が高い一方、家族の収入や宗教は採用適性と無関係です。関連性がない項目は調査対象から除外しましょう。
  • SNSチェックで得た投稿内容は公開範囲内に限定し、スクリーンショット保存時は日時とURLを記録しておくと、後日の説明責任を果たしやすくなります。
  • 調査結果は採用判断以外に利用しないことを社内ルールで明示し、評価者以外には共有しない運用が望ましいです。共有が必要な場合でも、要配慮情報は伏せるなど匿名化を徹底してください。

箇条書きでポイントを整理すると理解しやすくなります。

調査における重要ポイント
  • 調査項目は職務関連性を基準に選定
  • 差別につながる私的情報は調査しない
  • 取得した情報は採用判断のみに使用し、厳格に管理

安全に身辺調査を行う方法

企業がリスクを抑えつつ効率的に調査するには、自社内調査・バックグラウンドチェックの2つを目的別に使い分ける方法が有効です。

方法 コスト 得られる情報 主なメリット 主なリスク
自社内調査 公開情報に限定 予算負担が少ない 情報量が限定的
バックグラウンドチェックチェックサービス 公開+第三者情報 法遵守と効率性 サービス選定

自社内での情報確認(オープン情報の活用)

自社内調査は低コストで実施できます。公開範囲に限定されるため、以下の手順を推奨します。

  • 検索エンジンで氏名+企業名などを検索
  • SNS公開投稿の確認と保存
  • 学歴・職歴証明書を原本またはPDFで提出させる

情報源は公開情報に限定し、要配慮情報には触れないことが原則です。特にSNSの閲覧は公開設定内で行い、非公開情報を入手しようとしないよう徹底しましょう

バックグラウンドチェックサービスの活用

バックグラウンドチェック(BGチェック)サービスは、リファレンスチェック+公開情報確認をセットで代行してくれます。コストは1名あたり数千円〜数万円です。導入時は下記を比較すると失敗が減ります。

サービス比較のポイント
  • 調査範囲:学歴・職歴確認、反社チェック、SNS分析
  • 調査期間:標準で3〜5営業日か
  • 追加費用:再調査やレポート再発行の料金
  • セキュリティ:ISO認証や暗号化通信の有無

自社負担を抑えつつ法令順守と情報網羅性を確保できる点が強みです

信頼性確認にはバックグラウンドチェックサービスの活用がおすすめ

身辺調査は、経歴詐称防止や反社会的勢力排除に不可欠ですが、方法を誤ると法的リスクが高まります。

  • 公開情報中心の自社調査でコストを抑える
  • 重要ポジションは探偵で深掘りする
  • 複数候補者はBGチェックで効率化する

この三段構えが現実的な解決策といえるでしょう。特にBGチェックサービスは、本人同意を前提に短期間で網羅的レポートを提供するため、初めて身辺調査を導入する企業にも適しています

次のステップとして、調査項目や料金を比較し、自社に合うサービスを検討してみましょう。主要サービスの機能・価格を一覧できる比較表は、当サイトから確認できます。採用リスクを抑え、安心して新しい人材を迎える体制づくりを進めてください。

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