設立から約20年、累計100万件以上のバックグラウンドチェック実績を持つイーストアンドウエストは、採用担当者やコンプライアンス部門から注目される採用調査の専門会社です。検索すると社員口コミページが多く混在していますが、本記事では、適法性、候補者への説明責任、情報セキュリティ、納期といった導入判断に直結する評価ポイントを整理することを目的としています。公式情報と公的ガイドラインを照らし合わせながら、自社に向くかどうかを冷静に判断するための材料を提供します。
目次
イーストアンドウエストの評判からわかる選ばれる理由
株式会社イーストアンドウエストは、バックグラウンドチェック(採用前調査)とリファレンスチェックを主力サービスとする会社です。所在地は東京都台東区で、代表者は手塚賢一氏、公式サイトのドメインはeandw.co.jpです。経営方針として「採用の公平性維持と企業防衛」を掲げており、採用担当者やコンプライアンス責任者を主な対象としています。
検索結果の上位には社員・元社員による口コミページが多く表示されますが、これらはあくまで勤務先としての評価であり、サービスの品質とは切り離して読む必要があります。サービスとしての評判を正確に判断するには、公式の発信内容と公的ガイドラインを照合する作業が欠かせません。以下では、導入検討者が重視する観点ごとに整理します。
バックグラウンドチェックの実績と信頼性
公式サイトには、以下のような実績が明記されています。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 設立からの年数 | 約20年 |
| 累計調査件数 | 約100万件 |
| 取引先企業数 | 1,000社超 |
| 直近年度の依頼件数 | 10万件前後 |
| 国内順位 | 東京商工リサーチ調べ・処理件数7年連続No.1 |
累計100万件という母数は、対応業界の幅広さや問い合わせ対応体制の成熟度を推測する目安になります。ただし、東京商工リサーチによる国内No.1表記は「処理件数」に基づく第三者指標であるため、調査精度や顧客満足度とは別軸であることを踏まえて参照することが望ましいでしょう。
社員口コミサイトであるエン カイシャの評判や転職会議には、在籍経験者による評価が掲載されています。OpenWorkは現時点で口コミ件数が0件に近い状態であり、エン カイシャの評判では6件、転職会議では37件程度の口コミが確認されています。口コミ件数が少ない場合は、投稿日や回答者の属性を確認し、断定的な結論を出さないことが重要です。
企業防衛と採用の公平性を両立する仕組み
公式の経営方針は、企業防衛と採用の公平性をセットで掲げている点に特徴があります。「履歴書の真実性を確認することで、正直に申告した候補者が不当に不利にならない採用を実現する」という考え方が根底にあります。
この姿勢は、厚生労働省が定める公正な採用選考の方針とも整合しています。厚生労働省は採用選考で把握してはならない事項として、本籍、家族構成、思想、宗教などを挙げており、適性・能力に関係のない情報を収集することは就職差別につながるとしています。公式サイトでも、差別につながる情報や違法なデータは収集しない旨が明言されており、この線引きは公的ガイドラインと一致しています。
また、調査結果を一方的に断定するのではなく、事実を積み上げたうえで分析する「冤罪を作らない」という方針も公式で示されており、候補者に不当な不利益が生じないよう設計されている点は、導入企業のコンプライアンスリスク管理においても重要な評価ポイントとなります。
スピーディーな回答と使いやすい管理画面
採用選考において判断が遅れることは、優秀な候補者の辞退につながるリスクがあります。公式サイトでは、リファレンスチェックについて概ね2日での報告が可能とされており、選考スピードを落とさない体制が強調されています。依頼から1時間以内に着手する旨も示されており、スピード面への意識の高さが読み取れます。
報告の流れは、依頼、照会、報告書受け取りをオンライン上で一元管理できる仕組みとされており、担当者の事務負担を軽減できる可能性があります。管理画面の詳細な仕様については、資料請求やデモで確認することが推奨されます。
情報管理やセキュリティへの安心感
採用調査を外部委託する際に最も懸念されるのが情報漏えいリスクです。イーストアンドウエストは、以下のような情報管理の取り組みを公式で示しています。
まず、情報セキュリティの国際規格であるISO27001を取得しており、登録範囲にバックグラウンドチェックとリファレンスチェックが含まれています。情報セキュリティ方針では、機密性、完全性、可用性の確保、アクセス権限管理、監視、教育体制が明記されています。個人情報保護方針には、利用目的、安全管理措置、苦情相談窓口に関する記載があり、報告業務完了後の資料削除やAWS上でのファイアウォール、暗号化対策も示されています。
ISO27001の取得は事故ゼロを保証するものではありませんが、第三者審査による運用成熟度の指標として、委託先評価の基準に活用できます。
イーストアンドウエストの検討時に注意したい懸念点
バックグラウンドチェックはメリットが多い一方で、運用上の注意点を事前に把握しておくことが重要です。導入検討者がよく直面する疑問や不安を以下に整理します。
バックグラウンドチェック自体に抵抗感を持つ人がいる
候補者側から見ると、バックグラウンドチェックは「監視される」「差別されるかもしれない」という不安につながることがあります。企業側でも、SNSでの炎上や応募辞退を懸念する声は少なくありません。
この抵抗感は感情論だけではありません。厚生労働省は、身元調査そのものが就職差別につながる恐れのある行為として注意を促しています。正当な採用調査として機能させるには、次の4点を設計に盛り込む必要があります。
- 実施目的を採用リスクの評価とオンボーディング支援に限定する
- 候補者から書面で同意を取得する
- 差別につながる情報を扱わない
- 候補者向けの説明文面を事前に準備する
公式サイトの候補者向けページでも、差別につながる情報や違法な個人データは収集しないと明記されています。委託先として選ぶ際には、自社の説明フローとあわせて運用設計を固めることが前提になります。
個人情報をどこまで調べるのか分かりにくい
調査範囲の不明確さは、導入前によく挙げられる懸念のひとつです。公式の候補者向け説明ページには、確認事項として以下が示されています。
| 確認する項目 | 内容 |
|---|---|
| 学歴 | 最終学歴等の事実確認 |
| 勤務期間・職位 | 概ね直近10年間の経歴 |
| 勤務先でのパフォーマンス | 意欲、勤務実績、コミュニケーション、ハラスメントの有無、退職理由など |
一方で、明確に行わないとされている内容も、あわせて確認しておく必要があります。私生活に関する情報、差別に関連する事項、思想、宗教、ジェンダー、違法なクレジットデータ、警察内部データ、戸籍や住民票の情報などは調査対象外とされています。犯罪歴や訴訟歴については、警察内部データの取得は行わず、新聞報道などの公開情報の範囲に限るという線引きも示されています。
やることとやらないことの両方を事前に確認したうえで委託するという姿勢が、導入企業のコンプライアンスリスクを下げることにつながります。
法令遵守や候補者への説明責任を果たす手間
バックグラウンドチェックを外部委託する場合でも、発注企業は個人情報保護法の観点から責任を免れません。個人情報保護委員会のガイドラインでは、個人データを第三者に提供する際は原則として本人の同意が必要と定められています。委託先がどれほど優れた会社であっても、この要件は変わりません。
候補者への説明に盛り込むべき最低限の内容を以下に示します。
- 実施目的
- 照会先の範囲
- 現職への連絡の有無
- 取得する情報の種類
- 情報の保管期間と削除方針
- 問い合わせ窓口
公式の法律遵守ページでは、同意を得た上で以前の勤務先に照会を行い、差別につながる情報や私生活の質問はしないとされています。この方針を自社の同意書や説明文のベースとして活用することが可能です。さらに、厚生労働省が定める採用選考時に配慮すべき14事項を参照し、扱ってはいけない情報の社内マニュアルを整備しておくことで、法的リスクを低減できます。
評判だけでは料金や運用の実態が見えにくい
料金については、公式サイト上で具体的な金額が公開されていない場合があります。公式LPでは「リーズネブルかつ明瞭な料金構成」という表現が見られますが、具体的な数値は見積もり依頼が前提になることが多いと考えられます。見積もりの際には、次の項目を事前に準備しておくと比較しやすくなります。
- 課金形態(1件ごとの従量課金か月額固定かなど)
- 調査項目の選択肢と追加費用の有無
- 海外拠点への照会が可能かどうか
- 納期の定義(業務日ベースか暦日ベースか)
- 同意書ひな形の提供有無
- 報告システムの利用料が別途発生するかどうか
- データの保存期間と削除方針
公式の経営方針では、調査会社を評価する軸として「レポートの正確性、納期の速さ、料金構成」の3点が挙げられています。価格の安さのみで比較するのではなく、採用ミスによる損失を防ぐ効果とセットで費用対効果を考えることが重要です。
イーストアンドウエストが向いている企業と向いていない企業
どのようなサービスにも向き不向きがあります。導入の成否は、自社の採用課題や運用体制との相性によって左右されます。
経歴詐称やミスマッチを防ぎたい企業
学歴や職歴の虚偽申告が入社後に発覚した場合、再採用コスト、現場担当者の負担、社内の信用毀損といった影響が生じます。こうしたリスクを選考段階で防ぎたいと考えている企業には、バックグラウンドチェックが有効な選択肢になります。
公式では、履歴書の真実性確認のほか、退職理由、勤務実績、ハラスメントの有無、パフォーマンスを照会できるとされています。最終面接前後や内定通知前のタイミングに組み込むことで、入社後のミスマッチを減らすことが期待できます。
コンプライアンスを重視する企業
法令対応、監査対応、または情報資産の管理を重視している企業には、委託先の法的整合性とセキュリティ体制が重要な評価軸になります。
イーストアンドウエストは、法律遵守ページで同意取得、差別情報の排除、不正アクセスの禁止を明言しており、ISO27001の取得範囲にもバックグラウンドチェックとリファレンスチェックが含まれています。委託先のベンダー評価として、これらの文書や認証を確認することができます。ただし、認証の取得が事故の発生を完全に防ぐわけではないため、運用の中身まで問い合わせることが重要です。
候補者体験を重視し細やかな運用設計を求める企業
バックグラウンドチェックを透明性あるプロセスとして候補者に提示したい企業では、説明文の整備と同意取得の設計が成否を分けます。
公式の候補者向けページでは、調査対象を学歴、勤務期間、職位、パフォーマンスに限定し、差別につながる情報や違法なデータは収集しないと明記されています。この内容を自社の説明文に組み込むことで、候補者への開示をより実態に即したものにできます。厚生労働省の公正採用選考に基づくと、説明文に含めるべき要素として、調査の目的、照会の範囲、扱わない情報の種類、同意の任意性、問い合わせ窓口が挙げられます。説明が不十分なままでは、候補者の辞退や不信感につながるリスクがあります。
質よりもコストの安さのみを追求したい企業
公式の経営方針では、高額な料金を正当化する営業文句には乗らず、内容で比較することを促しています。言い換えると、費用対効果と調査品質をセットで評価してほしいという意思表明ともとれます。
コスト削減のみが目的で、同意取得や候補者への説明を省きたいという場合には、ミスマッチになる可能性があります。ただし、採用ポジションを絞って試験的に導入したり、まずリファレンスチェックだけから始めたりするなど段階的な運用から入ることで、費用を抑えながら効果を確認することも可能です。
イーストアンドウエストの評判を踏まえた導入判断の基準
評判の良し悪しだけで導入を決めるのではなく、自社の採用課題と照らし合わせた判断が必要です。以下のポイントを参考に、意思決定を進めてみてください。
実績の多さだけでなく自社の業界に強いか確認する
累計100万件という実績は安心材料になりますが、それだけで「自社の採用リスクに対応できるか」は判断できません。現金や顧客情報を扱う役職、規制対応が求められる職種、現場での単独判断が多い業務などがある場合、それぞれに対応した照会実績があるかを確認することが有効です。
見積もりや相談の際に、業界ごとの導入事例を聞けるか、特定の照会項目に対応できるかを質問することで、自社との相性が見えてきます。実績は一般論であり、相性は個別に確認するものと理解して進めましょう。
調査範囲と候補者同意の設計を精査する
個人情報保護委員会のガイドラインは、個人データを第三者に提供する際は原則として本人同意が必要であるという考え方を示しています。この点から、同意設計なしにバックグラウンドチェックを実施することはリスクが高いといえます。
公式の候補者向けページや法律遵守ページには、調査の対象範囲と扱わない情報が記載されています。これをもとに、自社の同意書に盛り込むべき最低限の要素を整理しておきましょう。同意書の見本サンプルは公式サイトから資料請求が可能とされているため、実務に入る前に取得しておくことを検討してください。
報告内容と社内運用のしやすさを検証する
報告書の使いやすさと社内運用のしやすさを事前に確認しておくことが、導入後の定着につながります。確認したい主な項目を以下に示します。
| 確認項目 | チェックのポイント |
|---|---|
| 報告書の粒度 | 根拠が明示されているか、表現が曖昧でないか |
| 納期の定義 | 業務日ベースか暦日ベースか、例外条件はあるか |
| 管理画面の操作性 | 複数担当者が利用できるか、操作ログが残るか |
| データの削除方針 | 業務完了後の削除タイミングと証跡の有無 |
| 問い合わせ対応 | 担当者制かどうか、レスポンスの目安はあるか |
経営方針では、調査会社を評価する3軸として「レポートの正確性、納期の速さ、料金構成」が示されています。社内での検証にあたっては、この3点を中心に実態を確認するとよいでしょう。導入前に特定の職種や少数の候補者でテスト運用を行い、候補者体験と採用スピードを実際に測ることが最も確実な判断材料になります。
自社の採用課題を解決するために最適な手法か見極める
バックグラウンドチェックとリファレンスチェックは、確認できる内容が異なります。公式サイトでは両方のサービスを提供しており、それぞれの特性を理解したうえで使い分けることが重要です。
| 目的 | 適した手法 |
|---|---|
| 学歴、職歴、職位の齟齬を確認したい | バックグラウンドチェック |
| 働き方、協調性、人物像などを確認したい | リファレンスチェック |
| スキルの水準を測りたい | 課題テストや実務試験との併用 |
いずれの手法でも、厚生労働省の公正採用選考の観点から、適性と能力に関係しない情報を扱わないことが前提になります。採用課題から逆算して手法を選ぶ姿勢が、無駄なコストと採用リスクの両方を減らすことにつながります。
比較サイトを活用して最適なバックグラウンドチェック会社を選ぶ方法
バックグラウンドチェック会社を比較する際、比較サイトは情報収集の出発点として便利です。ただし、評価基準の根拠が明示されていない場合や、広告、紹介料モデルによって掲載順が変わる場合もあります。あくまで参考情報として活用し、最終判断には自社独自の評価基準を持つことが重要です。
比較時に用いるべき観点を以下に整理します。
| 比較の観点 | 確認すべき内容 |
|---|---|
| 法令対応 | 個人情報保護法の第三者提供同意、職業安定法、公正採用選考への準拠 |
| 調査範囲の線引き | 何を調べるか、何を調べないかの明示 |
| セキュリティ | 個人情報保護方針、情報セキュリティ方針、第三者認証の有無 |
| 納期と運用 | 報告書のフォーマット、管理画面の使いやすさ、データ削除方針 |
| 料金構成 | 課金形態、追加費用、ボリュームディスカウントの有無 |
| 候補者体験 | 説明文の整備、問い合わせ導線の有無 |
イーストアンドウエストの場合、公式サイトでは同意書や報告書の見本資料の請求が可能とされており、顧問弁護士の存在も示されています。これらは比較時に活用できる具体的な確認材料です。
