TRUST POCKETは株式会社マイナビが提供するオンライン完結型のリファレンスチェックサービスです。中途採用の選考で書類や面接だけでは候補者の実像がつかめないと悩む人事担当者の間で導入を検討する企業が増えています。。
ただし主要レビューサイトでの公開口コミは2件程度と少なく、評判だけで導入を判断するのは難しい現状があります。本記事では公開レビューの内容を公式情報や比較サイトのデータと照合し、取得率80%弱や回収目安約5日といった数値も含め、サービスの強みや注意点から料金や導入手順までを整理しています。
目次
まずTRUST POCKETでできることを整理
評判を正しく読み解くには、このサービスが何を提供しているのかを押さえておく必要があります。取得できる情報の種類や面接では把握しにくいポイント、選考フローでの活用タイミングを順に整理します。
リファレンスチェックで得られる情報の種類
リファレンスチェックとは、採用候補者と実際に働いた経験のある現職や前職の上司などから候補者に関する情報を取得する手法です。TRUST POCKETでは推薦者2〜3名にオンラインでアンケートに回答してもらう形式を採用しており、以下のような情報を取得できます。
- 前職での働きぶりや成果の再現性
- コミュニケーションやチームへの適応力
- 強みや弱みの具体的なエピソード
- 価値観やパーソナリティの傾向
- マネジメントスタイルやリーダーシップの特徴
公開レビューでも、パーソナリティや価値観を入社前に理解できたことでオンボーディングがスムーズになったという声が確認できます。採用判断だけでなく入社後の配属や育成にも活かせる情報が得られる点が特徴です。
面接や書類だけでは見えにくいポイント
中途採用では、面接の印象は良かったのに入社後にパフォーマンスのギャップが生じたという課題がしばしば聞かれます。履歴書や職務経歴書はあくまで候補者本人の視点でまとめた情報です。
日々の業務の進め方や周囲との協働スタイル、困難な局面での振る舞いといった再現性に関わる情報は書類や面接では把握しにくい傾向があります。公開レビューでも、入社後のミスマッチに起因する早期退職リスクという課題に対し、第三者からの客観的なフィードバックが役立ったと評価されています。
選考フローのどこで使うと効果が出やすいか
公式サイトでは、企業が候補者に目的を説明して承諾を得た後、URLを発行し、候補者が推薦者を選定して回答してもらうという流れが示されています。
実務的には以下の2つのタイミングが活用しやすいと考えられます。
| 実施タイミング | 主な目的 | メリット | 注意点 |
|---|---|---|---|
| 最終面接後からオファー前 | 採用判断の最終確認 | ミスマッチの事前防止に直結 | 選考リードタイムが延びる可能性 |
| 内定承諾後から入社前 | オンボーディング準備 | 配属先や育成計画に活用可能 | 採用判断への反映はできない |
回収までの目安日数は約5日とされているため、選考スケジュールが短い企業は前倒しで進める工夫が必要です。いずれのタイミングでも、候補者になぜ実施するのかを丁寧に説明することが重要です。
TRUST POCKETの良い評判で多いポイント
公開レビューの件数は多くないものの、複数サイトで共通して言及されている論点を整理することで一定の傾向が見えてきます。
テンプレートの使いやすさとカスタマイズ性
最も一貫して高評価を得ているのが、質問テンプレートの充実度とカスタマイズのしやすさです。職種や経験別に50種類以上のアンケートテンプレートが用意されています。
実際の運用をイメージしやすいよう活用パターンを整理します。
- テンプレートそのまま使用:リファレンスチェック初導入の企業向け
- テンプレートと追加質問:標準設問に自社固有の質問を数問追加しカルチャーフィットも確認したい場合向け
- フルカスタマイズ:独自の人材要件が明確に定義されている企業向け
リモートワーク適性などを確認したい場合はテンプレートに設問を追加することで、自社に合った情報を引き出しやすくなります。
回収までのスピードと運用の手軽さ
リファレンスチェック導入にあたって選考が止まらないかを心配する声は少なくありません。公式サイトでは依頼から取得完了まで約5日、取得率は80%弱と記載されています。レビューでは1〜2日以内に得られたという声や、システム上で完結し運用がスムーズだったと評価されています。
回収スピードを早める工夫としては以下が考えられます。
- 候補者に選考の早い段階で実施予定を伝えておく
- 推薦者候補を事前に考えてもらうようお願いする
- 推薦者が回答しやすい時期を考慮する
サポートの質と導入時の安心感
初めて導入する企業にとって、何を聞けばよいかわからない等の不安はつきものです。レビューでは導入時に担当者が丁寧に教えてくれるので迷わずに実施できたとの声が確認できます。公式の製品紹介でも、セキュリティ面や法的観点をチェックしたうえでサービスを開発し利用ガイドラインを提供していることが記載されています。
導入時には、同意取得の手順や推薦者の本人確認の仕組み、レポートの閲覧範囲などを事前に確認しておくと安心です。
TRUST POCKETの悪い評判や注意したいポイント
公開レビューで挙がっているネガティブな意見は、活用フェーズで感じる課題が中心です。事前に把握しておくことで回避できる対策とあわせて整理します。
分析や比較がしづらいと感じるケース
複数の候補者の評価を比較できたり、取得できた回答をどう評価すれば良いのかわかるとより良いという改善要望が挙がっています。これはツールの機能不足というより、レポートの読み解き方が定まっていないことへの戸惑いと考えられます。
レポートを採用判断に落とし込むための手順例は以下の通りです。
- 評価項目の定義:自社が重視する要素を選定する
- 回答の読み替え:推薦者の回答を評価項目に沿って整理する
- 面接での深掘り:気になった点を最終面接の質問に変換する
- 総合判断:面接結果とリファレンス結果を突き合わせて判断する
このような手順を社内であらかじめ合意しておくと、レポートをなんとなく読む状態から脱却しやすくなります。
本人確認や認証が負担になる場面
本人確認のためSMS認証を行う仕組みになっているが、SMS受信ができない端末を利用している推薦者がおり対応を要したという事例が報告されています。SMS認証にはなりすまし防止という明確な意義がありますが、推薦者にとっては手間が発生する場面です。
運用面の対策として次のような準備が考えられます。
- 候補者にSMS認証が必要になる旨を伝え、推薦者にも心構えを持ってもらう
- SMSが届かない場合の問い合わせ先を共有しておく
- 一部の通信環境ではSMS受信に制限がある場合があるため事前にアナウンスを入れる
期待と現実がズレやすい導入パターン
思ったほど効果を感じなかったというケースは、導入目的が曖昧なまま始めてしまった場合に起こりやすいです。採用ミスマッチの軽減とオンボーディングへの活用のどちらを重視するかで、質問設計も実施タイミングも変わります。
導入前に整理しておきたい項目は以下の通りです。
- 導入目的:採用判断の精度向上か育成支援か
- 対象範囲:全候補者か最終候補のみか
- 合格基準:レポートの何をもって問題なしとするか
- 実施タイミング:選考のどの段階で実施し結果をいつまでに回収するか
対象の絞り込みとスケジュール設計を行うことで、効果が見えないという悪循環を回避できます。
TRUST POCKETの料金体系とコスト
公式サイトや比較サイトの情報をもとに整理します。料金は変更される可能性があるため必ず最新情報を問い合わせて確認してください。
従量課金と定額制の向き不向き
大きく分けて従量課金プランと定額制プランがあり、いずれも100,000円のアカウント利用料が発生します。
| 項目 | 従量課金プラン | 定額制プラン |
|---|---|---|
| 月額料金や1件あたり料金 | 4件目まで15,000円毎件、5件目以降10,000円毎件 | 3カ月プラン月額60,000円、6カ月プラン月額50,000円、12カ月プラン月額30,000円 |
| 最低利用期間 | なし | 3カ月以上 |
| 利用上限 | なし | 期間中は上限なく利用可能 |
月の採用候補者数が少ない場合や変動が大きい場合は従量課金、年間を通じて継続的に実施する場合は定額制が合いやすい傾向があります。最終候補だけに絞って実施するケースでは従量課金のほうがコストを抑えやすいです。
1件あたりの実質コストの出し方
料金プランを比較する際は、表面的な単価だけでなくアカウント利用料を按分した実質コストを算出すると判断しやすくなります。
従量課金プランで月に3件実施し6カ月利用する場合の計算例です。
アカウント利用料を6カ月で按分すると月あたり約16,667円。月の実施費用は45,000円となり、月の合計コストは約61,667円です。1件あたりの実質コストは約20,556円となります。
定額制プランで6カ月利用する場合は月額50,000円に按分費用を足して合計約66,667円となり、月3件なら1件あたり約22,222円です。定額制は件数が増えるほどコストが下がるため、月に4件以上実施するなら定額制のほうが有利になります。
無駄なコストを出さない運用ルール
コストを最適化するためには実施対象の絞り込みとスケジュール設計が重要です。全候補者に実施するのではなく最終候補の2〜3名程度に絞ることでコストと工数のバランスをとれます。
運用上のポイントは以下の通りです。
- 実施対象は最終候補に限定する
- 候補者に目的とメリットを丁寧に説明し承諾を得る
- 推薦者の候補を前倒しで考えてもらう
- 未回収時の対応ルールをあらかじめ決めておく
TRUST POCKETが自社に合うかどうかを判定する3つの基準
導入成果が出やすい条件を3つの観点から確認します。
採用人数とポジションの相性
採用人数が少なくてもテンプレートを活用すれば質問設計の負担を軽減できるため導入ハードルは低いです。採用人数が多い場合は定額制プランの検討余地が出てきます。
協働力やカルチャーフィットが成果に直結する専門職やマネジメント職の採用において、第三者からの情報の価値が高まり効果を実感しやすい傾向があります。
選考スピードと回収フローの相性
回収スピードの目安は約5日とされています。選考間隔が1週間以上あるケースでは大きな支障なく組み込めますが、最終面接から内定通知までが数日しかない場合は前倒し実施が必要です。
取得率80%弱という数値は回収できない可能性も意味しているため、代替の推薦者を依頼するかどうかの基準も決めておくとスムーズです。
定着課題やミスマッチの原因との相性
リファレンスチェックの効果は自社の課題によって変わります。
| 課題のタイプ | リファレンスチェックの有効性 |
|---|---|
| 入社後のミスマッチや早期離職 | 高い |
| 入社後の立ち上がりの遅さ | 中から高 |
| 経歴詐称やコンプライアンス懸念 | バックグラウンドチェックとの併用が有効 |
協働や価値観のズレに起因する課題に対して効果を実感しやすい傾向があります。スキル不足が主因の場合は技術試験との併用を検討したほうがよいでしょう。
TRUST POCKETの導入フローを業務プロセスに落とし込む
自社でどう運用するかの具体的な手順を整理します。
実施タイミングの検討
候補者が辞退する可能性を考慮し、目的とメリットをしっかり説明できる段階で実施することが基本です。
- 最終面接後からオファー前に実施し採用判断に直接活用するパターン
- 内定承諾後から入社前に実施し配属先や育成計画に活用するパターン
いずれの場合も候補者に対して説明責任を果たせるかどうかが判断基準になります。
関係者の役割分担と承認フロー
社内で誰がどのように説明するかをあらかじめ決めておく必要があります。
- 人事や採用担当:質問設計や候補者への説明とURL発行
- 現場責任者:何を確認したいかの要件定義
- 法務や情報システム部門:利用目的の特定や個人情報の取り扱いルール整備
- 最終決裁者:対象ポジションや合否基準の承認
個人データを扱う以上、ガイドラインに基づき社内のルールを整備しておくことが望ましいです。
候補者同意から実施までの標準手順
公式フローに基づいた標準的な実施手順です。
- 企業が候補者に実施目的やレポートの閲覧範囲などを説明し承諾を得る
- 企業画面でテンプレートを選択し質問を設定して候補者へ依頼URLを送付する
- 候補者が推薦者を選定し承諾を得たうえで推薦者にURLを発行する
- 推薦者がオンラインで回答し企業がレポートを確認する
- 面接での印象やスキル評価と突き合わせて結果を総合的に判断する
実務で詰まりやすいポイントであるSMS認証については、候補者への事前アナウンスに必要であることや万が一届かない場合の連絡先を含めておくと迅速に対応できます。
